月別アーカイブ: 2020年6月

M.2 SSDをUEFIブートで更に起動高速化を狙った話

前回の記事でSSDを載せ替え、起動のたびに短くなる所要時間をみてホクホクしていたわけなのですが、以前からの方式(MBR)より新しい方式(GPT)に変更すると、Windowsマークも出ないで更に高速化が狙える! という話を見て、やってみようと思ったわけなのですが…。

  • Windowsのディスクの管理からでは、ドライブの初期化をしないとだめ
  • MBR2GPTというツールを使っても、OSのパーティションがないと怒られる(???

と、いう感じで途方に暮れてしまっていました。OSが起動しているわけですから、OSのパーティションがないというのはおかしな話なのですが、現に「Cannot find OS Partition(s)」と言われてしまっているので仕方がありません。

これは、新しいSSDからいったんもとのSSDにバックアップして、改めてGPTレコードへの変更を…と思ったのですが、そんな複雑なことをしなくても

  • データ保持したままGPTに変換できるツールがある(gptgen)
  • ならば、回復ディスクを作っておけばWindowsのバックアップ機能で事足りるのでは?

と、思い立ち、まずはバックアップの作成を行い、安心したところで回復ディスクの作成です。

8GB以上のUSBメモリを用意し、Windows10のディスクイメージのダウンロードから、ツールをダウンロードしてブートディスクを作成します。

つづいて、gptgenなるツールをダウンロードしてきます。zipを展開してできた.exeをWindowsのSystem32に放り込みます。

コマンドプロンプトを管理者権限で立ち上げます。Windowsアクセサリの中にあるので、右クリックで「管理者として実行」を選択です。

前回の記事のとおりにやっていれば、ドライブのパーティションは3つになっているはずなのですが、注意したいのは最初のパーティション「システムで予約済み」の容量が500MB以上必要、というところです。

足りない場合はCドライブの容量を削って500MB以上にする必要があるのですが、パーティション管理ツールで容量を確保した直後、右クリックメニューの呼び出しが異常に遅くなる症状に出くわしました。しばらく使っていたら改善したのですが、かなり不安になるので注意です。

その後、こちらの教えに従ってディスク番号を確認し、コマンドを打っていきます。ドライブレターを間違えたりパーディション番号を間違えたりすると終わるので要注意ですね。

GPT変換作業の直後、ドライブレターがグッチャグチャになっていますので、できるだけ少ないドライブ構成で行うか、地道に元の構成に変えていきます。自分は後者でした…。

「ブートローダーを設定する」まで成功したら、PCを再起動してBIOSセットアップに入ります。

ブートのメニューから起動オプションを変更します。レガシー+UEFI起動になっていると思いますので、UEFI起動のみに設定し、SSDが認識しているのを確認してから保存してBIOSセットアップを抜けます。

マザーボードの画面のまま、画面下にWindowsのクルクルが出てきたらUEFIで起動している証拠です。体感速度はまだそれほど変わりませんが、起動を繰り返せばまた速くなっていくのでしょう。

ここまで来たら、次はゲームキャプチャーとリアルタイム配信環境を揃えたいですね!

だいぶ先になりそうですが…。

PCでゲームするのにも設定不要で便利なMAGIC-NS

PCを新調してから、Epic Gamesのランチャー内で配布されてる無料ゲームが熱いのですが、中でもサムライスピリッツのネオジオ版全部入りが6/18までタダというのには衝撃を受けました。

とりあえず落として遊ぶわけなんですが、やっぱりアーケードコントローラが使いたい。それも、手持ちのもので、買い足しは避けたい。というワガママが出るわけです。

「CONTROL」で純正の360コントローラがUSB直接接続で使えたので、じゃあこっちも、ということで登場したのがXbox360用「DEAD OR ALIVE 4 STICK」。

そう、360の本体予約解禁日に予約して、発売日に行ったらソフトと勘違いされててスティックの方は後日受け取りになったという品でした。なおデドアラ4には興味はなく、テトリス目当てで買ったのですが…。

で、こっちを差していろいろ試してみたところ、どうも挙動がおかしく。自動的にインストールされたのでドライバはあるようなのですが、製作者が個人名で、ツールをかましても操作に色々おかしなところがあったので途方に暮れていました。

SteamのストリートファイターVではツールを経由して使えていたので、余計に謎が深まりました。試行錯誤するもうまくいかず、です。

ここで、ふと思い立ってSwitchに差してるUSBコントローラ変換器「MAGIC-NS」をかまして、PCモードで動かしたところ、なんの問題もなく認識。操作もバッチリ。苦労は一体何だったのか、というレベルです。

さらに、買った頃から3年経過しているせいか、ファームウェアが更新されまくっており、ネオジオミニに対応していたりしていました。欠点を挙げるとするなら、このモード切替が煩雑です。

ボタンも小さく押しづらい上、抜いた時点のモードを記憶しているので、Switchに挿していて赤くなった状態だと、PCに挿したときに赤から緑まで5回の切り替えを行う必要があり、面倒です。

古いの持ってるよ、という方は古いまま使ってしまうのもアリだとは思います。

なお「MAGIC-NS」だけ紹介しましたが、「MAGIC-S PRO」でも対応していますので、持ってるよ、という方や、PS4しか持ってないんだよね、という方は利用されてはいかがでしょうか。

SSDをSATA接続からM.2(PCIe3)にクローンしようとしたら大苦戦した話

メインのPCを先日作り変えたわけですが、ストレージは変えなかったのでSATAのみの接続で事足りていました。しかし、手持ちのSATA接続のSSDは容量が120GBしかなく、見てみると残り10GB程度しかないことがわかり、急いで容量の大きいM.2のSSDを発注しました。

使ったのはこれ、Western Digitalの500GB NVMeです。スペックだけ見るとチョッパヤです。購入したのは誕生日割引の効く別のネットショップで、別途ヒートシンクをヨドバシに発注。準備万端に見えました。

到着したSSDとヒートシンクを組み立て、マザーボードにアクセス。グラフィックボードの下に、SSDの入るスペースがギリギリ確保されています。しかしここで気づいてしまいました、固定用ネジがない!

とりあえず暫定で両面テープを使って固定、ネジはまたヨドバシに発注しました。とりあえず明日来るからそれからやり直せばいいか…と思って。

で、いよいよSSDのデータをクローニングするわけなんですが、ソフトの選定でかなり迷いました。3つくらい見たのですが、最終的にEaseUs  Todo Backup Free 12.0を使用しました。

結論から言うと、コイツを使うことでブートセクタのコピーやドライブレターの変更までやってくれるすぐれもんであります。ただ、使い方にコツがあって、それを把握するのに多大な時間と犠牲を払ったわけなんですが…。

さてまずは、何も考えずに軽い気持ちでクローン処理を開始。100GBないので15分かかりませんでした。で、よせばいいのに「ディスクの管理」からブートドライブの設定を変更してしまったのです!

トラブルのもととはつゆ知らず、再起動をかけてBIOSセットアップに入りました。起動順をもとからあったSSDよりも上にM.2が来るように修正、再起動。

当然、ブート情報がありませんから、起動しない。クローニングした先のドライブからも起動しない。そう、「BOOTMGR is Missing」エラーです。

どちらのドライブからも起動しなくなってしまい、さて困った。しかしそのような状況を救うツールがあるのもまた事実。初めて、「testdisk」の門をたたくことになったわけです。

妻のPCを借りて「Ultimate Boot CD」を作成、これに入っている「Parted Magic」を起動するのが次のステップです。

ダウンロードサイズはCDイメージで約700MBあるので、できるだけ物理的に近いところから落としましょう。日本からだと、香港のサイトが比較的速かったです。落としたら、CDのISOイメージを焼き込む必要があるので、専用のツールを使って焼き込んでください。光学ドライブ積んでないよーという場合は、USBメモリに書き込む方法もあるので調べてみてください。

CDから起動すると、すぐにメニューが出現したので、ここから「Parted Magic」を選択します。デフォルトの設定で良いと先人が語っていましたので、それでやってみました。

しかし、またもトラブル。「Parted Magic」が起動しません。途中でCDからの読み込みがストップしてしまうのです。とりあえず、解像度は落ちますがデフォルトの設定ではなく「FailSafe Menu」から「FailSafe Mode」を選択することで動かすことができました。

「Parted Magic」はGUIですが、「testdisk」はコマンドラインツールです。画面左下にあるモニターのマークをクリックすると、ターミナルが起動するのでtestdiskと入力すると起動できます。

見てみると、さっき増設したSSDが見当たりません。仕方がないので、増設前のシステムドライブにブート情報を書き込んで再起動したところ、古いドライブからは起動するようになりました。

「testdisk」の使い方にはここでは触れませんが、何故か普通のファイルが入ったパーティションが削除状態になっていたので復活させました。起動しなかったときは本当に焦りましたが、回復してよかった…。

再び起動順を変更、もとからあったSSDを優先させます。

改めて、増設したSSDにEaseUs Todo Backup Free 12.0で有料の「システムクローン」ではなく無料の「クローン」を実行。クローン元ドライブを選択して先に進み、次に高度なオプションで「SSDに最適化」にチェックを入れます。続いて、移行先SSDを選択して「編集」をクリックして、クローン元SSDに近いパーティション構成にします。容量の多いSSDにクローンを行うのですが、初期状態ではクローン元SSDの容量と同じだけしか確保されませんので、メインで使う領域はめいっぱいまで容量を確保します。クローン後にサイズ拡張もできないので、しっかり確認しましょう。

再度のクローン、またも約15分待って完了しました。ドライブレターの入れ替えまでやってくれるのですが、このとき不要なドライブレターは削除することを勧めます。

Windowsマークで右クリックし、「ディスクの管理」を選択するとどの文字が割り当てられているかわかりますので、今度は「DiskPart」というツールでドライブレターを削除します。使い方は割愛しますが、削除できたらPCを再起動して、三度BIOSセットアップに入ります。

もう一度、増設したSSDのプライオリティを増設前のSSDより高くすればOKです。

この状態でうまくWindowsが動けば成功。ここまで来るのに半日使ったので、感激もひとしおでした。しかし起動時間はあまり変わらずというところでした。これにはいくつか原因があるのですが、まずブートドライブの形式がMBRのままというのが挙げられます。

ドライブのフォーマット形式には2種類あり、MBRとGPTに分かれています。MBRはWindowsXP以前からの形式で、GPTは比較的新しい形式になります。GPTでないと、ブートドライブの容量が2TBを超えられなかったり、今の高速ブートに対応できないのですが、10年前から引き継いで使っているマシンなのでMBRのままという状況なのです。

次のシステム更新では、Windowsのライセンスを買い直してGPTで作り直し、高速ブートに対応させたいなと思います。まあ、今のままでも十分速いっちゃ速いのですが。

もうひとつの原因として、いくらM.2の高速SSDでも、ランダムアクセスのスピードは劇的に変化していないというのがあります。こればかりはなんともならない話なのですが、数度再起動を繰り返していたら起動が速くなってきた気がします。もしかすると、システム側で最適化が行われているのかもしれませんね。

なにかのお役に立てば嬉しいです。

第104回ミナカン延期のお知らせ

忙しすぎて5月中何もできなかったので、6月に入ってPCパーツを注文して10年ぶりにPCを組みました。

さて、直前の告知で申し訳ありませんが、2020.6/14(日)に予定していた南関東MSXユーザーの集いは、延期となりました

現時点での開催予定は9月となっていますが、更に延期となる可能性もありますので、ご了承ください。よろしくお願いいたします。